耐震診断と基礎補強

*性能向上リフォーム2020/1/16

暖冬とはいえ、朝晩の冷え込みは厳しい信州。
氷点下の朝は温かい布団から出るのもちょっと辛く感じられるものですが、
それでも断熱気密がしっかり出来ているおうちだと、
前夜の暖気がしっかり確保されたままで、
起き抜けの肌寒さもほぼ感じることなく快適な朝を迎えることができますね。
それに晴れた日の朝、カーテンを開けると白銀の峰々が望める環境は
信州ならでは素敵な一日の始まりを感じさせてくれます。
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厳しくも美しい自然環境に囲まれて生活できることに感謝しつつ、
でも寒がりな身には外気の冷たさはキツイなぁと思ったり。
そんなことでも自分の年齢をちょっぴり感じてしまう、
リフォーム設計担当の高松です、こんにちは。

 さて、今日の話は耐震診断。

 リフォーム設計のなかで大切な仕事のひとつに耐震診断があります。
この仕事に携わってから数多くの民家について耐震診断をさせて頂きました。
間取りも違えば建築年代も異なる民家の様子は一つとして
全く同じ条件ということはなく、それぞれに状況の違うなかで耐震性能を診断し、
そして性能向上を目指して補強計画を立てさせてもらっています。

 診断結果に対して主に影響を与えるのは
木材を使用している土台から上の構造部分なのですが、
コンクリートの基礎部分もひび割れなどがある状況では
建物性能の劣化と判断されて、評価点数として反映されることになります。

 状況により、大きなひび割れなどは補修材を
充填するなどの対応を取ることがあります。
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住宅一軒当たり複数個所のクラックがあると数万円程度の補修費用であり、
また補修したからといって新築並みの性能が完全復活するわけではないのですが、
それでもこれ以上の劣化を防止するという観点からはとても大切な作業であり、
耐震診断の評点も一定レベルの向上が図られるので、
ぜひリフォーム工事においてはひび割れ補修を検討して頂きたいと思います。

 また古い民家ではコンクリートではなく石の基礎になっている場合もあります。
こうした場合はひび割れといった症状がないかわりに、
コンクリート基礎の補強とは異なる難しさがあります。
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石基礎に対する土台や柱の設置状況によって補強の仕方も
いろいろ変わってくるのですが、
既存の石基礎の周囲をコンクリートで巻込んで補強するなど、
ケースバイケースで対応させて頂いています。
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 古民家には新しい家にはない素敵な伝統の良さが残されています。
構造的にも古い=弱い建物というわけでもなく、
上手に補強を加えて行けばまたさらに家の耐久性や耐震性能も向上して行きます。

 「うちの建物はもう古くてくたびれているから」などと諦めモードにはならず、
ぜひお気軽にご相談頂ければと思います。
サンプロのリフォームスタッフがお伺いして、
それぞれのおうちに見合った建物性能向上のアドバイスと
補強計画をご提案させて頂きます。