マスクと耐震診断、そして開智学校

*コラム*スタッフ日常耐震リフォーム2020/7/3

梅雨に入り、湿度も上昇し、気温も徐々に上向き加減。
外出時や仕事中のマスク着用の日々が続く中、
暑くなるとつい外したくなったりしますね。周囲に人が居ないなど、
適度にマスクを外して体調を崩さないよう注意することも、
“withコロナ”の大切な対応ですね。
周りに気を配りつつ、でも自分自身も熱中症などにくれぐれも気を付けて、
日々過ごしたいと改めて思う、リフォーム設計担当の高松です、こんにちは。

マスクと言えば・・・。

耐震診断業務も生業のひとつである僕にとって、マスクは他の人以上に身近な存在です。
建物の内外観のほか、天井裏や床下に潜り込んで調査することが必須ではあるのですが、
埃っぽい場所へ潜入するにはマスクは必需品です。
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気候の穏やかな春や秋などはまだよいのですが、
夏場の小屋裏なんかは気温もかなり高くなっているので、
マスクを着用してサウナに入っているような感覚になります。
古い家だと天井裏に断熱材などが充填されていない家も多いのですが、
それでも天井板一枚で仕切られた上下の温度差って、
ものすごい差になっているのですよね。

そんなすごい温度差のサウナで汗だくになりつつ、
それでも気管のほうの具合を悪くしてもいけないのでマスクは外せません。
床下の気温は小屋裏の比ではなく、むしろひんやりとした感があっていいのですが、
それでも土の状態の床下であることが大半ですし、
埃っぽい状況であることは天井裏と大差ありません。
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天井裏と床下を調査し終えて“外界”へ戻ってきた時には
白いマスクが真っ黒になっていることも。
マスクの不織布が吐く息の湿気を含んで通気性も悪くなって
呼吸がしんどくなる時もあったりするのですが、
それでも診断したおかげで建物の状況がしっかり分かり、
その後の耐震補強に繋げて行けるとなれば、頑張る気もアップします。
このやりがいを支えに、コロナ対策とは違うステージでも
マスクを着けて頑張っていこうと思います。

で、耐震補強と言えば・・・。

昨年国宝に指定された松本の旧開智学校。管理する松本市から先日、
耐震補強計画を3年前倒しして本年度より実施設計に着手し、
来年から耐震補強工事を行う方針を固めたことが発表されました。
これにより、旧開智学校の建物は来夏より約3年間の休館に入ります。
Former_Kaichi_School_2009
開智学校は明治初年に建てられた擬洋風建築として
高い評価を得た建物として大変貴重な存在ですが、
来場者の安全確保と文化財的価値の維持を目的として
耐震基礎診断を実施した結果、大地震発生時の倒壊危険性が大と判定され、
結果耐震補強工事を早めて実施することになったわけです。

もともと補強工事は令和6年頃から予定されていたことではあるのですが、
対応を早めたことには昨年世界文化遺産である沖縄の首里城の火災事故などを受けて、
文化庁から防火や耐震の対策を促す予算が拡充されて、
対応を促されたことなどが背景にあるようです。

コロナ禍のなか休館が続き、つい最近ようやく見学を再開したばかりの開智学校。
文化財に触れる機会がその期間無くなるのは残念ではありますが、
震災に強く安全面を向上させるためには致し方ないことかと思います。

また補強工事を行えば、少なからず現在とは違う部分が発生します。
いま目にすることのできる開智学校は来年夏予定の工事着工まで。
この機会にぜひ開智学校に足を運んで頂き、
貴重な文化財の素晴らしさを体感して頂きたいと思います。
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なぜかマスクの話から文化財の話に最後は飛んでしまいましたが、
文化財見学の折にはマスクを忘れずにということで締めたいと思います。
ぐるっと一周回ったところで、失礼いたします。