景観について語る会、しました。

*スタッフ日常2021/3/26

 春といえば、桜・・・なのですが。
 本原稿の執筆当番に近所の桜は開花が間に合わず。
 数日前の休日の夜、松本城へ足を運んできたのですが、
さすがにまだ夜桜と呼べる段階ではなく。
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開花予想では来週あたりからその週末にかけて、
一気に満開になりそうな気配ですね。
今年は(今年も?)コロナ禍でにぎやかなお花見宴会
というわけにはいかなさそうですが、静かに人込みを上手に避けながら、
日本人の心象風景でもある桜の美しさを愛でたいと考えている、
リフォーム設計担当の高松です、こんにちは。

 風景といえば・・・

 つい先日、リフォーム事業部のスタッフにて
「景観について語る会」なるものを開催しました。
景観語る会 (2)
仰々しいタイトルですが、
決して勉強会とか研修というような堅苦しいものではなく、
景観とか風景というものについて、なにが大切なんだろう、
どういう考え方でとらえればいいのだろうと改めて考えてみる、
そんな集まりでした。

 リフォームでも新築でも、日ごろから私たちは
町や農村の風景と深くかかわる仕事をさせて頂いています。
言うまでもなく、建築というのは建物を建てて
その地域の風景に影響を与えるもの。
だからこそ、住まいの内観だけでなく、
外観についてもしっかりとした考えをもって
取り組まねばいけないと考えているところです。

 でも、今回実施した語る会というのは、
建物の形状とか外観の色彩とか、
そういう実務的なことを語り合ったのではなくて、
もっと本質的な、風景の捉え方とか、文化的景観についてとか。

 町の風景であれ農村の風景であれ、
私たちが日々、目にする風景というのは、
先人たちの生業のなかから地域で受け継がれてきた伝統であり、
地域文化でもあります。
風景は地域社会の活動と切っても切れない間柄ですが、
であるからこそ、風景には地域のよさが
「地域らしさ」として結実しているのだと思います。
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 近年は文化的景観というキーワードが
地域づくりの中で重要性を増しつつあるともいいます。
また、日本の景観は変化することを前提に捉えなくてはいけない
という考え方もあります。
そんななかで私たち建築を生業とする者にとって
常に心に留め置かなくてはいけないのは、
建築を通じてより良い変化を地域にもたらし貢献すること、
そしてその前提として長い年月のなかで培われてきた
地域らしさの結果である文化的景観を大切に思い、
次世代に継承していくことではないかと思います。

 「景観十年風景百年風土千年」とよく言われますが、
私たちの住まいづくりで作り出される景観がやがて地域の風景として馴染み、
それが風土の一部として醸成されていく様子を想像(妄想?)しながら、
これからも日々建物と住まいづくりとに向き合って行きたいと思います。
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